【初心者さん向け】絵師さんがキャラクターの顔を描くときにやっている、あの十字線(アタリ線)はなんですか?

イラスト練習法

絵師さんがキャラクターの顔の輪郭を描いた後、顔に縦線と横線を引いているのを見た事がありますか?

これらの線は十字線(アタリ線)と言われるのですが、十字線(アタリ線)は何のために引いているのでしょうか?

イラストの練習を始めたばかりの初心者の方へ向けて、十字線(アタリ線)の疑問についてお話ししたいと思います。

十字線(アタリ線)とは

十字線(アタリ線)とは、キャラクターの顔を描くときに引く縦線とそれに交わる横線のことです。

見た目がクロスしていて十字の形をしていることから、十字線と呼ばれていると思います。

また、キャラクターの顔に眉や目、鼻といった顔のパーツの位置をバランスよく配置するための目安として引かれるので、顔の各パーツを描く位置の「当たりをつける」という意味で、アタリ線と言われることもあります。

ただの線と思ってしまいがちですが、十字線(アタリ線)を引くことは、キャラクターの顔をバランスよく描くうえで、とても重要になります。

よく考えずに十字線(アタリ線)を引いてしまうと、それを目安としてキャラクターの眉や目などを描くことになるため、キャラクターの顔を思うように描けなくなるからです。

十字線(アタリ線)を理解して使えるようになれば、バランスよくキャラクターの顔が描けるようになります。

十字線(アタリ線)についてよくある誤解や疑問

十字線(アタリ線)についてよくわからないまま線を引いていませんか?

初心者の方が誤解しやすい点や疑問についてお話しします。

十字線(アタリ線)は適当に引くものではない

絵師さんたちは、ササっと適当に引いているように見えますが、描き慣れているためにそのように見えるのです。

十字線(アタリ線)は、顔の各パーツをバランスよく配置するための目安として引く線だとお話ししました。

十字線(アタリ線)をいいかげんに引いてしまうと、十字線(アタリ線)が各パーツの位置の目安なりません。

下の絵は極端な例ですが、キャラクターの「目」を配置する目安にするつもりで横線を引いたとしても、その線がずれたりまたは歪んでいたりすると、「目」を描く位置も歪んだ線に従って描かれるため、思い描いたようなキャラクターの顔を描けなくなります。

また、線は歪んでいないとしても、よく考えず適当な位置に配置してしまうと、違和感のあるキャラクターになることがあります。

下の例のように、キャラクターの「目」を描く位置を顔のかなり上の方に配置してしまうと、頭部が小さい違和感のあるキャラクターになってしまいます。

十字線(アタリ線)は、キャラクターの顔のパーツをどのように配置して、どんなキャラクターの顔を描きたいのか、顔の描くパーツを配置する比率によって引く位置が変わります。

自分が描いたキャラクターの顔の各パーツのずれや、キャラクターの顔に違和感を感じる方は、十字線(アタリ線)を引く位置、顔の各パーツの比率について考えてみるとよいかもしれません。

十字線(アタリ線)は常に2分の1ではない

十字線(アタリ線)の横線は顔の2分の1の比率で引く線だと勘違いしていませんか?

横線は常に2分の1の比率で引くものではなく、比率は描きたいキャラクターによって変わります。

下の絵は、横線を2分の1(顔の中央)に引いた例と、横線を2分の1より少し上(顔の中央よりやや上)に引き、その線を目安にキャラクターの「目」を描いた例です。

二つの例を見比べると、キャラクターの顔の印象が違うことに気が付きませんか?

目が大きいキャラクターや細いキャラクターや、顎の丸いキャラクターや尖ったキャラクターなど、個性的な顔を持ったキャラクターがいます。

年齢や性別でも、顔の輪郭や眉や目、鼻といった顔の各パーツの位置もそれぞれ違います。

下の絵のように、子供と大人のキャラクターの顔を、頭部と顎の位置を一致させて並べてみると、眉や目、など顔の各パーツの位置が違うことがわかると思います。

十字線の縦線も顔を2分の1に分ける線ではなく、キャラクターの顔の頭から顎まで、顔の中心を通る線です。

正面から見た顔なのか、斜めから見た顔なのかで変化します。

下の絵は、いろんな角度いろんなキャラクターの顔に十字線(アタリ線)を引いたものです。

キャラクターの正面は描けるけれど、斜めから見た顔が描けないなど、キャラクターの顔の向きを変えて描くことが難しい方は、もしかしたら縦線も横線もキャラクターの顔を常に2分の1の比率で引く線だと勘違いしているかもしれません。

十字線だからといって、線は2本でなくてもよい

十字線だからといって、2本でなければならないという決まりはありません。

十字線(アタリ線)はキャラクターの顔の目や鼻といった各パーツを、自分が描きたい位置に描くための目安となる補助線なので、各パーツを上手に配置するためなら線を何本引いてもOKです。

そもそも十字線(アタリ線)をどの位置に引けばいいのかわからない

十字線(アタリ線)をどの位置に引けばいいのかわからないということは、どの位置に眉を描いたらよいか、どの位置に目を描いたらいいのか、といったことがわからないのかもしれません。

つまり、キャラクターの顔のパーツをどの位置に描けばよいか、自分なりの比率がまだわからないということです。

あなたのお気にいいりのキャラクターはいますか?

まずは、あなたのお気に入りのキャラクターの顔を模写して、顔の各パーツがどのような比率で配置されているのか研究してみましょう。

模写ついては、下記の記事を参考にしてください。

十字線(アタリ線)を使っているが上達しない

丸(顔)を描いて、十字線(アタリ線)を引くといった、自己流の練習法をしていませんか?

自己流で練習するよりも、まずは自分の好きなキャラクターを模写して研究してみましょう。

好きなキャラクターのイラストや漫画をコピーして、そのコピーにアタリ線を引いて顔の各パーツがどのような比率で配置されているか研究してみましょう。

模写の練習方法については、下記の記事を参考にしてください。

まとめ

今回は、絵師さんがキャラクターの顔の輪郭を描いた後に引いている十字線(アタリ線)についてお話ししました。

自分なりの十字線(アタリ線)が弾けるようになる頃には、自分なりのキャラクターが描けるようになると思います。

みなさんのイラストが上達するのを応援しています!

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